• 2023.07.28
  • お知らせ

追悼 森村誠一さん

作家の森村誠一氏が去る7月24日、肺炎のため90歳で逝去されました。

森村氏は、ホテル勤務を経て執筆活動に入り、1969年に『高層の死角』で第15回江戸川乱歩賞、73年には『腐蝕の構造』で第26回日本推理作家協会賞を受賞。76年刊行の『人間の証明』は映画化もされ、累計770万部を超える大ベストセラーとなりました。

81年に刊行されたノンフィクション『悪魔の飽食』では、第二次世界大戦下で行われた関東軍防疫給水部本部(731部隊)による捕虜や民間人への人体実験を追及し、社会に一石を投じました。

また、作家生活40周年を迎えた2004年には第7回日本ミステリー文学大賞を、11年には『悪童』で第45回吉川英治文学賞を受賞。名実ともに大作家としての存在感を示しました。

幻冬舎にも創業以来、ミステリーにとどまらず恋愛小説、時代小説、生き方指南の新書など、幅広いジャンルの作品を執筆してくださいました。

こうした長年にわたる作家活動への敬意を表するとともに、氏のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

幻冬舎の森村誠一さん作品