- 2025.07.20
- お知らせ
「ミステリー的な展開が面白い!」という声を集めてみました~『妻はりんごを食べない』

話題の新刊『妻はりんごを食べない』。
この小説は、平和に暮らしていた仲良し夫婦だったはずなのに、ある日突然、妻が家に帰ってこなくなる。しかも、夫には彼女の行き先がわからない……という物語です。
こんなストーリーラインということもあり、「ミステリー的な展開が面白い!」というご感想が、非常に多く目立ちました。
そこで、書店員さんから届いたコメントのうち、ドキドキが伝わるコメントを、まとめてご紹介します。
家出でも、失踪でもない、謎の不在が続く状態。
その異常事態に、続きが気になり、ページをめくる手が止められません。
そして、重なり合う秘密が解き明かされる、驚きのクライマックスに、目を見張り、息を呑みました。
夫婦だからといって、全てを分かり合えているとは限らない。
すれ違いと違和感の折り重なりが、心に変化をもたらしていく様子に、
圧倒される面白さ!
(紀伊國屋書店福岡本店/宗岡敦子)
疑惑が疑惑を呼び、土地の風景とともに、少しずつ真相が明らかになっていくストーリーに熱中した。
人間心理の不確かさを浮き彫りにするミステリー。
秘密を知って、少しずつ二人の本当の心の距離が縮まっていく予感に心が震えた。
(ジュンク堂書店滋賀草津店/山中真理)
淡々とした会話に、この夫婦の関係性のリアリティがあった。
読み進めないと分からない展開は、まるでミステリー。
(紀伊國屋書店さいたま新都心店/大森輝美)
展開があまりにも読めなかった!
もしかして、ミステリー? それともどろどろの愛憎劇?
どんなタイプの物語なのかも予想がつかずに引き込まれていった。
そして、主人公の暁生と一緒になって、不安になり寂しくなり、居た堪れなくなった。
(未来屋書店四條畷店/安藤由美子)
あれこれミステリだっけ? 先へ先へ、早く続きを読みたい! ページをめくる手が止められなかったです。
全く帰ってこない妻の事情も気になりましたが、主人公が最初は折り合いが悪かった義弟と次第に心を通わせあう過程がとてもよかったです。
あと、青森の庭園の喫茶室、調べたらアップルパイが美味しそうで美味しそうで、、いつか絶対行って食べるぞ! って思ってしまいました。
(紀伊國屋書店ゆめタウン博多店/高橋まゆみ)🍏
謎めいたタイトルと先の見えない展開にハラハラしました。
徐々に明らかになる全貌は、誰の身にも降りかかりそうで降りかからない。
ありふれた事柄が一つ一つ積み重なっていくと、事態をややこしくさせる。
遠慮も厚かましい善意もほどほどにしないと大切なものが遠くに見えてしまうと誤解させることになる。
なんて、訳知り顔で読みつつ、血縁なんて関係ない人と人の愛の尊さも同時に教えてもらった作品です。
(正和堂書店/猪田みゆき)🍏
一向に帰る気配のない妻と不安な想像が膨らみっぱなしの夫……
ミステリアスな展開にハラハラし、摑めそうで掴めない真実に翻弄されながらも、2人の再会を今か今かと願わずにはいられなかった。
(BOOKSえみたす富士吉原店/望月美保子)
著者さんのイメージを大きく変えられたお話でした!
帰ってこない妻に、当事者の主人公よりも焦りを募らせ、
主人公よりも妻に怒って、もしかして、無事じゃないのか? とハラハラさせられ……
先の読めない展開に、ページをめくる手が止まりませんでした。
(TSUTAYA中津店/稲益真理)
何が起きているのか、なぜ帰ってこないのか、どこにいるのか……
生い立ちや過去が明らかになっていき、真実が明らかになった時の衝撃……!
(TSUTAYAサンリブ宗像店/渡部知華)
訪れる土地の風景が浮かび、まるでノンフィクションを読んでいるかのよう。追体験している気持ちになり、ドキドキが止まらない。
不穏なミステリー感が漂う物語は、隠されていた真実が紐解かれていくうちに違った様相を帯びてくる。
主人公は大事な人の秘密を追うことで、自分自身とも向き合っていく。確かな希望の光に包まれ、人を愛することの尊さを感じた。
読後深い余韻が残る物語。本当に素晴らしい作品でした!
(紀伊國屋書店久留米店/池尻真由美)
唐突に訪れた関係の変化にとまどい、日を追うごとに高まっていく不信と不安、最悪の結末への予感の恐怖はさながらサスペンスのようで、そしてなにより一つの疑問への答えが出て安堵すると同時に、その次の疑問が生じさまざまな答えを追い求める様は、ミステリーそのものだ。
さらには各地の風光明媚な景色や、各地の食などを織り込み、日常と地続きで日々の営みであることを強く意識させる。
感情のジェットコースターを味わわせつつも、言葉で面と向かって伝える大切さを匂わせる抒情と示唆に溢れた作品。
(元・書店員/河野邦広)