• 2024.10.25
  • お知らせ

新川帆立『ひまわり』11月13日(水)発売、書影公開!

2024年11月13日(水)に幻冬舎より発売される新川帆立最新作『ひまわり』の書影を、発売に先立ち公開します。

今回カバーイラストを描きおろしたのは、新進気鋭の画家・eri(@silentletter_eri)さん。書籍の仕事は初めてとなりますが、物語の主人公・ひまりの凜とした佇まい、意志の強さが存分に表現されています。デザイナーは長﨑綾(next door design)さん。

ひまりの目の光の美しさに最後までこだわったカバーイラストを、ぜひ書店店頭でお手に取ってご覧ください。

eriさんコメント

何か壁にぶつかった時、どのような行動に出るかは人によりますが、こんなにも今を生きようと前を見続ける「ひまり」はなんと強いのだろう。現状を打開するためには、動き続けることが一番だと頭でわかっていても、それを続けることを選ぶのは、なかなか難しいことです。自分の場合、立ち止まって思考ばかり巡らすと思うので、彼女との違いをより強く感じました。ひまりも打ちのめされることがたくさんありましたが、周りの言葉や環境を自分の燃料に出来たり、何より「負けん気」の強さが彼女が輝いて見える一因だなと思って彼女を追っていました。

カバーの中の彼女を描く時に『感じた印象そのままを』と依頼していただきました。私の中の彼女は、負けん気が強くて、お茶目で、好奇心のある芯の強い人でした。もちろん長所は短所にもなるし何もかも完璧だなんてことは無いけれど、『前を向く、自分の人生を自分で作っていく』という覚悟や意志が、その目に宿れば良いなと思いつつ描かせていただきました。 eri

内容紹介

ある日事故に遭い、頸髄を損傷してしまったひまり。
リハビリを続けるも復職の夢は潰え、一念発起して弁護士を目指す。

鉛筆も握れず、六法全書も開けない。
言葉のみを味方に、果たして司法試験を突破できるのか?
「言葉は私の最後の砦。
言葉がある限り、私たちはつながれる」

おしゃべりと食べることが大好きな33歳のひまりはある夏の日、出張帰りに交通事故に遭い、頸髄を損傷してしまう。意識は明瞭。だけど、身体だけが動かない。過酷なリハビリを続けるも突きつけられたのは厳しい現実だった。「復職は約束できない。できればこのまま退職してほしい」。途方に暮れ、役所で就労支援の相談をすると、すすめられたのは生活保護の申請。
私は人の役に立てるのに、どうしてその力を発揮させてもらえないの――?
ひまりは自立を目指し司法試験受験を決意する。思い通りにならない身体でロースクールに通い始めるが、次々と壁が立ちはだかり……。
落涙必至の、人生応援小説。

著者プロフィール

新川帆立(しんかわ・ほたて)

1991年アメリカ合衆国テキサス州ダラス生まれ。宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』『縁切り上等!』『女の国会』などがある。