著者コメント

書店さんコメント

面白すぎて、続きを待てなくて、読まずにはいられない身体になりました。寝不足です。予想を超える真相に辿り着いた今は、放心状態で上手く言葉が出ません。余韻がすごいです。犯行動機を知った時、被害者の目に貼られた黒いガムテープの本当の意味を知った時、なんだか未知の恐ろしさからか、しばらく胸がざわついていました。エピローグで記されていた初公判で、犯人はどんなスピーチをするんでしょう。
間違いなく最高傑作です! 早くたくさんのひとに読んで欲しい!全人類に読んで欲しいです!

― 須原屋ビーンズ武蔵浦和店 岩谷妙華さん

作品紹介

豊平川の川岸で見つかった変死体。そして犯人の母親が書いた手記。
寄り添い型の刑事・天道環奈と「人の不幸が見たい」緑川ミキが事件に挑む。

川岸で見つかった女性の遺体。犯人は――私の息子だ。
殺人犯の母が残した手記、それは最愛の息子への決死の応援演説。

川岸で見つかった女性の遺体。黒い粘着テープで両目を塞がれた物言わぬ彼女に、あの夜、一体何があったのか。飲み会帰りかもしれない、不倫をしていたのかもしれない、夫もパート仲間も、本当の彼女のことを何もしらない。しかし――。人には誰にも〝言い分〞がある。被害者にも─ 犯人にも。

文庫最新刊!

怒りの連鎖が悲劇を生む一気読みミステリ
犯人はあの少女なのではないか――
灰色に澱む街に見て見ぬふりをし続けた少女――赤井三葉の起こした事件とは。

レッドクローバー

東京のバーベキュー場で起きたヒ素による大量殺傷事件。記者の勝木は、十数年前の北海道灰戸町家族毒殺事件を思い出す。家族が死んだ居間で寛ぎカップラーメンを啜っていた生き残りの少女、赤井三葉が〝また〟殺したのではないか。三葉の行方を追い勝木は北へ向かうが――。「みんな死ねばいい」。灰戸町の女たちの怒りの連鎖が、新たな悲劇を産み落とす。

既刊も好評発売中!

子供のために狂えるのは私だけ――
母の愛を描く大人気ミステリ

完璧な母親

流産を重ね授かった最愛の息子が池で溺死。絶望の淵で母親の知可子は、息子を産み直すことを思いつく。同じ誕生日に産んだ妹に兄の名を付け、毎年ケーキに兄の歳の数の蠟燭を立て祝う妻の狂気に夫は怯えるが、知可子は歪な“完璧な母親”を目指し続ける。そんな中「あなたの子供は幸せでしょうか」と書かれた手紙が――。母の愛こそ最大のミステリ。

女三代の呪縛を描く衝撃ミステリ

熊金家のひとり娘

北の小さな島で、代々娘一人を産み継ぐ祈禱の家系に育った熊金一子は、神と畏れられる祖母と「血」から逃れるため島を出る。やがて大人になり、男の子の母親になることを願う一子が産んだのは――やはり女だった。明生と名付け息子のように育て愛そうとするが、ある日明生が失踪。一子は「バチが当たった」と怯えていた。母娘の愛を問うミステリ。

虐待を疑われ子供と離れて過ごす母親。
亡き父の謎を追う感動ミステリ。

祝福の子供

虐待を疑われ最愛の娘と離れて暮らす柳宝子。私は母親失格――。悩み続けたある日、二十年前に死んだはずの父親の遺体が発見される。遺品には娘への手紙と猟奇事件の切抜き記事。父の過去を探り事件を追う宝子だったがそれが愛する家族の決死の噓を暴くことに。父の手紙の意味は? 母が犯した罪とは? 愛に惑う〝元子供たち〟を描く感動ミステリ。

一柳貴和子という一人の女を追う戦慄のミステリ。

ある女の証明

主婦の芳美は、新宿で一柳貴和子に再会する。中学時代、憧れの男子を奪われた芳美だったが、今は不幸そうな彼女を前に自分の勝利を?み締めた――。二十年後、盗み見た夫の携帯に貴和子の写真が。

姉妹は母の元に戻ってくるが――。
実家大好き小説誕生。

玉瀬家の出戻り姉妹

澪子は41歳。夫に浮気されバツイチ引きこもり中。ある日、売れっ子イラストレータとして活躍中の姉が金の無心にやってきて、流れで一緒に実家に出戻ることに。そんな訳あり姉妹を母は他人事と知らぬ顔。女三人の侘しい実家暮らしが始まるが、ある夜“男”の視線を感じて目が覚めて――。帰ればそこに家族がいて居場所がある。実家大好き小説誕生。

母に捨てられた息子が大人になれない大人たちと暮らす感動小説。

大人になれない

学校から帰宅し、母親に捨てられたと知った小学生の純矢。母の親戚・歌子の家に預けられたがそこはデブ女、無職の中年、67歳の引きこもりや毒親の老婆など、純矢が「生きてる価値ない」と思う大人の吹き溜まりだった。捨て子の自分も同類だと不貞腐れていたある日、「歌子が双子の姉を殺した」と聞き探り始めるが。大人になれない大人たちの感動ミステリ。

まさきとしか プロフィール

1965年生まれ。北海道札幌市在住。2007年「散る咲く巡る」で第41回北海道新聞文学賞を受賞。13年母親の子供に対する歪んだ愛情を描いた『完璧な母親』(幻冬舎)が刊行され、話題になる。『あの日、君は何をした』シリーズが50万部を突破。著書は『いちばん悲しい』『祝福の子供』『屑の結晶』など多数。