〈推薦文〉
解像度の高い人物たちと情景描写に
惹き込まれ、どんなに遠くてもなお
鮮やかな恋の記憶が立ち上る。”
“こんなに泣いたら
きっと人生が変わってしまう。
そんな恐怖とともに読み終えました。”
〈内容紹介〉
取り返しのつかない間違いをした。
でも、大切な人のそばからは
離れなかった。
建設会社に勤める尾崎颯は、土砂降りの雨のなか、
高校の同級生だった久遠愛と再会する。
二人は同じプロジェクトの担当者として再び言葉を交わすようになるが、
建築家のデザイン盗用疑惑によって計画は暗転。
さらに尾崎の家庭にはスキャンダルが迫り、久遠もまた、
癒えない心の傷を抱えていた。
揺れ始める心はやがて、二十数年前の夏へと引き戻されていく。
青く輝く海と空に歓喜したあの頃と、まぶしさを見つめ返せない今――
東京と長崎、現在と過去を往還しながら、
痛みも後悔もやさしさも、すべてを抱きしめてあたためる長編大作。
タイム・アフター・タイム
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〈担当編集者より〉
10年に一度出会えるかの、
比類なき一作です!
私が吉田修一さんと初めて会ったのは1999年夏のこと。
デビュー作『最後の息子』を上梓したばかりの吉田さんと、
4月に入社したばかりのド新人編集の私。
新宿髙島屋のカフェでもじもじしながらご挨拶したのを覚えています。
その後、名作『パレード』が生まれ、『悪人』『怒り』、そして『国宝』へ。
加速し続けるその軌跡は多くの方がご存知かと思いますが……この作家、人か魔か!?
またしても傑作誕生です。
大人であれば誰でも、消えない痛みや後悔の一つや二つは抱えているもの。
この小説を読んでいると、“オッソー”こと尾崎もしくは久遠の心の動きと同期して、
あなたの封印していた過去や、歯を食いしばって耐えた人生の一場面が胸に押し寄せ、
涙で文字が滲むかもしれません。
この物語は、そのすべてを抱きしめ、肯定し、癒してくれます。
うっかり編集部で原稿を読み始めたら、
ひたむきに生きる二人の姿に涙があふれ、堪えきれず顔を伏せました。
多くは語りません。
担当編集として27年、
断言します。必読。